備えて安心!マンション総合保険の施設賠償責任補償の解説&2つのポイント

マンション総合保険の中にはいろいろなオプションがありますが、たくさんあるオプションの中に施設賠償責任保険というものがあります。

施設賠償責任保険はあまり知られている保険ではありませんが、マンション管理組合にとっては個人賠償責任保険や漏水事故調査費用と同じくらい必要性のある特約です。

今回は施設賠償責任保険について詳しく解説していきます。

施設賠償責任保険とは

マンション総合保険に付帯する施設賠償責任補償は、管理組合が保有または管理している施設や建物に欠陥や不備があり、それが原因で他人に対して事故または損害を与えてしまったときに効力を発揮する保険です。

自分が所有している施設の設備不良が原因で他人にケガをさせてしまえば、当然賠償責任を負うことになりますが、施設賠償責任保険に加入していればこの賠償金を補償してくれます。

マンション総合保険の施設賠償責任補償付帯のポイントに入る前に、施設賠償責任保険とは何か、マンション管理組合が契約した場合を中心にご説明します。

保険会社によって名称が異なる

各保険会社によって施設賠償責任保険は名称が異なります。

マンション総合保険の補償内容として、各社同じ趣旨の補償特約を用意していますが、名前に気をつけないと要望と違う保険に加入してしまう危険があるので、注意が必要です。

例として東京海上日動、あいおいニッセイ同和損保、日新火災、損保ジャパンの各損害保険会社で用意している、マンション総合保険の施設賠償責任補償を名称で確認してみましょう。

保険会社ごとの施設賠償責任補償特約の名称

東京海上日動 ・・・・・・・・・ 建物管理賠償責任補償特約
あいおいニッセイ同和損保 ・・・ マンション共用部分賠償特約
日新火災海上保険 ・・・・・・・ 建物管理賠償責任補償特約
損保ジャパン ・・・・・・・・・ 施設賠償責任特約

マンションの建物や施設の管理に関する、第三者のための保険

「施設賠償責任保険」というと、一般的には会社など施設を所有・使用している人が、その施設の管理や仕事の過失・欠陥などに関して訴えられた場合に、その賠償金を補償する保険です。

施設と言ってもその実態は様々で、会社が工場として使用する建物や、病院のようにお客さんが来場する建物とその土地が施設となります。

たとえば、パンを製造して売る会社であればパン工場が施設にあたり、その建物等の管理責任を問われる賠償請求があれば保険の対象となります。

またパンの製造に関わる賠償責任も、施設賠償責任保険が対象とする範囲となります。

賃貸・分譲のために建てられたマンションの建物とその敷地も、施設賠償責任保険で言う施設とされます。

マンション総合保険の施設賠償責任補償では、主にエントランス部分や階段や廊下、エレベーターなどの共用部分が補償の対象となります。

建物や敷地の欠陥・不備だったり、マンションの管理業務に関して欠陥が認められ、賠償金を請求されたときにその賠償金を補償するのです。

マンションはマンション管理組合などが常にメンテナンスを行っていますが、年月が経つと建物はだんだん劣化していきます。

その都度修繕や工事などをおこなって改善していくとは言え、すべての欠陥や故障などを未然に防げるとは限りません。

数日前に定期点検をした時は特に問題がなかったのに、ある日突然壁が剥がれ落ち、住人にケガをさせるということも十分あり得ます。

施設賠償責任保険は管理組合だけではなく、ケガなどをした第三者を守るための保険でもあるのです。

ですから施設賠償責任保険はマンション管理組合が入っておくべき保険の1つと言えます。

施設賠償責任保険で補償されないケース

とはいえ、施設賠償責任保険は施設内における全ての事故を補償してくれるわけではありません。

中には補償されないケースもあるので事前に内容をよく確認しておきましょう。

例えば地震や落雷、洪水といった自然災害が原因で住人や施設を利用している人が負傷した場合、この保険では補償されません。

自然災害が直接の原因だった場合、施設を所有している人に賠償する義務はないからです。

施設賠償責任保険はあくまでも施設そのものの不備や欠陥などが原因による事故やトラブルを補償する保険です。

マンション総合保険を契約する際の、施設賠償補償のポイント2つ

マンション管理組合にとって施設賠償責任保険はとても重要な保険の1つですが、ここで契約する際に知っておきたいポイントについて解説していきます。

詳しくは後述しますが、施設賠償責任保険は設定が自由におこなえる部分があるので、保険の案内を受けるときにしっかり確認することが必要です。

施設賠償責任保険は金額が設定できる

施設賠償責任保険は付帯する際に賠償金の上限金額を設定することができます。

もちろん上限金額を大きくすることによって、賠償できる金額が大きくなり安心ですが、保険料も高くなります。

かといって賠償金を低く設定していると、保険で賠償金を払うことができない部分を自分で用意しなければなりません。

たとえば、階段の滑り止めが壊れていることを管理組合側で報告を受けたのに放置していて、小さな子供がケガをしてしまったという例があります。

管理組合の過失が認められるため、親御さんから賠償金を求められます。

ケガをしてしまったケースでは、治療費や慰謝料を求められます。

万が一、死亡してしまった場合には、将来仕事をして得られたはずの収入の部分まで請求されるなどして、1億円近くのお金を求められます。

子供がケガをしただけでも大事なのに、「お金が用意できないから払えない」なんてことは通用しません。

マンション管理組合のため、マンションに住む方のために、最低でも1億円以上は付けておくことをおすすめします。

保険会社が示談交渉を行えない

人がケガをしたり、物が壊れたりしたときは、加害者から治療費や物の修理代をいくらもらうかを裁判で争うことがあります。

裁判をせずに、加害者と被害者が直接話し合って請求金額を決めることもあり、これを示談交渉といいます。

しかし個人同士での事故の話し合いは、「相手のほうが悪い」という感情が生まれやすく、もめて長引きやすいものです。

自動車事故は発生件数が多い等の理由で、保険会社に示談交渉をする権利が与えられています。

どういうことかと言うと、本来は被害者と加害者の両人が本人同士または弁護士が行わなければならないところを、保険会社が代わりに対応できるのです。

裁判所に上がる案件を減らすという目的もありますが、保険会社が入ることにより事故の解決が早まるという効果もあります。

しかし基本的には法律で、「自動車保険を使う場合は特別に」保険会社が示談交渉を代替できることになっているので、施設賠償責任保険については、保険会社が相手方と示談交渉できません

事故解決のアドバイスや書類手続の仕方を教えるなどはしてくれますが、相手の方と「賠償金をいくらにするか?」など具体的な交渉をしてもらえませんので、注意が必要です。

マンション管理組合として示談交渉の際や、様々なトラブルに困らないように顧問弁護士を用意しているところもあります。

マンション管理組合にとっては必須の保険

これまで説明してきたように、施設賠償責任保険はマンション管理組合ならば万が一の備えとして必ず加入しておきたい重要な保険です。

保険会社ごとに名称が異なると解説しましたが、名称だけではなく保険料や内容も各保険会社によって異なります。

施設賠償責任保険に加入する際は、保険営業の案内をよく聞いて確認や比較検討することも必要です。


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